9月7日
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ー 五、角
「もしもの時は、重くなり過ぎたその角を、自ら切り落とすことができるようにと。」
角はいつの間にか、また大きく、より膨らみを増し、
気づけばどうしようもない重さとなっていた。
身体にのしかかるその重さで、もう足を出すこともできない。
待つことしか、もうなかった。
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あれほど頑なに握りしめていたものは、なんだったのだろうか。
角は切り落ちたはずなのに、
なにも失っていない感覚だけが残った。
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私の中に、まだ種はあり、これから先もまた
その姿を見せてくるだろう。
その度に、落ちて、また忘れて、気づいて。
そう、まだ、しばらくは。
けれど、この先のどこかで、
足元に落ちた角を、懐かしく見ている自分がいるのだろう。
これがあったからこそ、と。
土に還ってゆく姿を、微笑ましく見つめている自分がいるのだろう。
(『A Record of Cogitations.』より)