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先日27日、

鈴木果澄個展〝おおかみたちの遊ぶ庭〟終了致しました。

会期中会場にご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。

約3年ぶりの個展、無事に終わってひと安心です。

本当にありがとうございました。


....ふっと、思ったら今年も今日と明日のみなのですね。。。

大掃除とかいろいろ。。。これからしなくては。。。


旅立ってゆく作品たちの準備や、見送りまでをしっかりとやらないと。


今回の個展の最初に飾った作品と、その作品の隣に置いてた本の作品。

宿り木の本。その作品と文章を残しておきます。


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これからやってくる長い冬の前に、

アトリエの窓から見える山々や木々たちが、まるで色を謳歌しているような頃、

寒さが深まり、色彩を落とした白い風景に灯る、

〝ヤドリギ〟の色を想像していた。

ある展示の話しをもらった時、企画内容が書かれた紙の中に

気になる言葉を見つけた。それが〝ヤドリギ〟だった。


調べてみると、想像通り、「宿り木」と書くということを知った。

その言葉を見た時、わたしの中に風景の欠片がひらひらと現れてきた。

言葉が持つ気配は、いつも、

わたしの中にある感覚を

もっと広い空間の旅へと連れ出してくれる。


〝宿り木〟というその言葉から

自分の中に映し出されてくる風景を探し、紡いでいった。



宿るもの、

木霊、樹霊、気配、精霊たち。

宿るための場所であり、

広い果てしない空間への出入り口を持つ場所。

その場は、力を持ち、深く、生気を放ちながら。

同時に

やわらかく、ゆらゆらと漂い、彷徨い、移ろいゆく。


始まっては終え、終えては始まり、

出入り口は同じ場へと戻る、円のように、永しえの旅のように。


宿る、宿す、

たった一言のこの言葉が、

奥深い空間と時間、果てしない生命の旅すらを纏わせてる、

そんな風に感じる。


〝宿り木〟、彼らは、

風に委ね、羽の一部になって宙を飛び、

辿り着いた処で、宿主に身を寄せて力を借りて生きてゆくそうだ。

半分は自らの力で、もう半分は他者から力を借りて。

そんな風に生きてゆくそうだ。


きっと、あらゆるものが。


雪が降り積もり、白い景色が広がったら

灰色がかった空に浮かぶ 宿り木 に会えたらと思う。








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