アトリエの周りを散歩していると、雪が溶け、桜がちらちらと咲き出しているこの時期。
桜の前に、まずフキノトウが顔を出しているのを見つけると、
この場所にも春がやってきたんだなぁ、と感じさせてくれる。
そしてもうひとつ、毎年会に行く花がある。水仙の花。
必ず、毎年、同じ場所、此処に咲く。
球根が土深く根を下ろしてるのかな、冬を乗り越えて、毎年、毎年この時期に
この場所に咲いてくれる。1年ぶりに会えるのがとても嬉しい。
桜の少し前に咲く、フキノトウとここに咲いている水仙が、私にとって春を告げてくれる花。
此処に咲く水仙を見た時、いつも頭の中に浮かび上がってくる言葉がある。友人が教えてくれた。
アンドリュー・ワイエスの言葉だ。
“ 事実、私は、ある人間の芸術といものはそのひとの愛が達する深さと同じところまでしか行けないと思っている”
あたりまえのこのことを、置き去りにしてしまうことがある。
“私にとって”作品とはなにか、創るとはなにか。
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